PGAツアー新シーズンが開幕。注目は日本でも活躍した韓国人ルーキー (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 韓国・済州島出身のイムは、ジュニア時代から大いに活躍。韓国では早くから脚光を浴びる存在だった。そして2015年末、まだ高校在学中の17歳のときに、日本ツアーのQT(クォリファイングトーナメント)に挑んで見事に合格。プロ転向を果たした。

 前述のとおり、イムはその後の2年間、日本ツアーでプレー。勝利を挙げることはなかったものの、昨年のマイナビABCチャンピオンシップで2位タイに入るなど、徐々に頭角を現し始めていた。

 そんなイムのすごいところは、現状にとどまらないことだろう。日本ツアーで着々と土台を築きつつありながらも、PGAツアーへの挑戦を決意。昨年末には、PGAツアーのQTに臨んだ。

 ただ、PGAツアーの現行のシステムでは、QTで資格を得られるのは下部ツアーへの出場権のみ。「まずは(下部ツアーの)ウェブ・ドット・コムツアーで、しっかりとツアー転戦の経験を積むべき」という、PGAツアー側の意向があるからだ。

 そのため、「厳しい下部ツアーで、1年も転戦するのはちょっと......」と尻込みする選手も少なくないが、イムはそれを承知で果敢にチャレンジ。最終ステージまで勝ち上がり、2位という堂々の結果を残して2018年シーズンの出場権を獲得した。

 イムがさらにすごかったのは、その出場資格を得た今年のウェブ・ドット・コムツアーで大活躍したことだ。開幕戦のバハマ・グレートエグズマ・クラシックで早々に優勝を飾ると、翌週も2位という好成績を残し、そのままシーズンを通して賞金ランキング1位の座を守り抜いたのだ。

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