タイガー・ウッズが歴史的復活。
スタッツが示す勝因は意外とコンサバ

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 さらに7月以降は、メジャーの熱戦でも上位争いに加わった。全英オープンでは、最終的に6位だったものの、最終日には一時トップに立つ奮闘を見せた。

 8月のメジャー最終戦、全米プロ選手権でもブルックス・ケプカ(アメリカ)らと優勝を争って、2位という好成績を収めた。勝ったケプカに1打差まで迫るシーンもあって、コースを埋めた大ギャラリーはもちろん、テレビ中継を見ていた多くのファンを熱狂させた。

 ただ一方で、あと一歩で勝利を逃してきたため、「やはりウッズはもう勝てないのか......」という声も囁かれていた。

 そんな最中、ついにウッズは勝利を挙げた。はたして、その勝因はどこにあったのだろうか?

 大きな要因は、2つある。

 数字を見れば明らかだが、ティーショットとパッティングだ。ドライバーとパターと言ってもいいかもしれない。

 久しぶりの勝利を飾ったあと、「バラバラだったゲームがようやくひとつになった」とウッズは語った。ツアー選手権におけるスタッツでは、それがどういうプレーだったのか、明確に示されていた。

 まずは、ティーショット。フェアウェーキープ率が4日間を通じて64.3%と、大会3位の記録を残すほど非常に安定していたのだ。

 それを支えていたのは、フェデックスカップ・プレーオフ第2戦目から使用し始めたドライバーだ。シャフトを替えて、安定性を重視したことが大きかった。

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