【木村和久連載】不祥事続きのアマスポ界。根源は大学スポーツにある

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第171回

 最近、アマチュアスポーツ界で立て続けに不祥事が起きていて、世間を騒がせていますよね。レスリングのパワハラ問題、日大アメフト部の悪質タックル事件、ボクシング連盟会長のワンマン運営......直近では、バスケットボール日本代表選手の買春騒動に、体操協会のパワハラ問題ですか。

最近はラウンド中の話題もアマチュアスポーツ界の不祥事の話になることが多いですね...最近はラウンド中の話題もアマチュアスポーツ界の不祥事の話になることが多いですね... それにしても、こんなに次々に不祥事が起こるって、どういうことでしょうか。もしかして、これらは氷山の一角で、実はアマチュアスポーツ界は汚れて腐りまくっているのか?

 まあ、そこは何とも言えませんが、いい加減さを生み出している根源は、"大学スポーツ"にある、と個人的には見ています。そこで今回は、ゴルフも含めて、大学スポーツのあり方を考察してみたいと思います。

 アマチュアスポーツの多くは、中学校や高校、大学の部活動で行なうものだと、当たり前のように思っていますが、これはアメリカに多く見られるやり方です。ヨーロッパではクラブスポーツが主流で、各地域にあるスポーツクラブの傘下となる、マイナーチームやジュニア、ユースチームなどに選手が所属して活動していることがほとんどです。

 日本でも、少年野球のリトルリーグとか、サッカーのクラブチームとか、学校の部活とは別の、クラブスポーツが盛んです。けど、ポピュラーなのは、高校や大学の運動部です。まずは学校に在籍して、そのなかで部活動に勤しむほうが、金銭的にも、精神的にも楽なのです。

 学校という"隠れ蓑"があれば、スポーツで大成しなくても、そのまま就職という"逃げ道"がありますからね。

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