【木村和久連載】ゴルフ界にも欲しい
「ランディ・ジョンソン先生」

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 思うに、プロ選手は技術を感覚的に覚える人と、理論的に覚える人がいるってことです。もちろん、その両方をミックスした人もたくさんいます。

 ただそのうち、理論的に学習した人のみ、他人に技術を伝えることができるのです。感覚的な人は、他人に教えるとき「こんな感じで握って」なんて言うんです。そう言われてもね、こちらはピンときませんよね。

感覚的に言われても、アマチュアはなかなか理解できないんですよね...感覚的に言われても、アマチュアはなかなか理解できないんですよね... 現在、ゴルフ練習場に在籍しているレッスンプロの方は、ワンポイントの30分くらいのレッスンで、どんなことを教えているのでしょうか。以前、そういうレッスンプロの方のところに何度か企画で行ったことがあるので、それを思い出してここで再現してみましょう。

 まずは軽く挨拶をして、ハンデなどを言って、そして自らの問題点を述べます。当時って、今もですが、「シャンクが出て、困っている」とか、「アイアンが苦手」みたいなことを言うと、とりあえず「打ってみて」と言われます。

 そこで、5~6球打ってから、ワンポイントアドバイスとなります。マンツーマンですから、"理論"を押し付けるというより、"対処型"といいますか、症状を見て、それを克服するミニレッスンという感じで行なわれます。

 今じゃあ、そこで教わったことはすっかり忘れましたが、「目からウロコが落ちる」というようなことはありませんでした。

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