歴史的なカムバック。タイガー・ウッズの「伝説」はまだ終わらない (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 メジャー14勝、ツアー通算79勝。ウッズが近年のゴルフ界のベストプレーヤーであることは間違いない。

 しかしながら、今や42歳となって全盛期はすぎたと思われる。それでもなお、ウッズのプレーに人々が興奮するのはどうしてだろうか?

 ここ数年は、膝や腰のケガに悩まされ続けた。カムバックしては痛みが再発し、再び戦列を離れるという繰り返しだった。だが、昨年4月に4度目の腰の手術を受けて、ツアー復帰を諦めることはなかった。

 そんなウッズの、今もなお燃えたぎる"勝利へのモチベーション"こそが、多くの人々を魅了するのだろう。

「タイガー・ウッズの、今季のカムバックぶりは信じられない。これは、歴史に残る出来事だ」

 米放送局のCBSで解説を務めたメジャー6勝のニック・ファルド(イングランド)は、そう言ってウッズを称賛した。さらに彼は、2年前のマスターズにおけるチャンピオンディナーでのウッズと交わした会話を振り返って、こう続けた。

「あのときのタイガーは、全身がボロボロで、痛みに苦しんでいた。まともに歩くことさえできなかった。そして彼は、『もう2度とプレーできないと思う』――そう僕に囁いたんだ。

 それが、1年半後にはツアーに本格復帰を果たした。(その間は)肉体的にも、精神的にも、どれほど大変な時間だっただろうか。タイガーの"勝利へのモチベーション"には、本当に驚かされる」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る