今季メジャーは苦悩の連続も、
松山英樹が最後に見せた微かな「らしさ」

  • text by Sportiva
  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko

「(復調へ向けてつかみかけているものは?)それが、ないから困っているんですよね。いろいろとやっていますけど......。メジャーなので、結果を出したい気持ちは少なからずあるが、ここまで(状態が)悪いので。まあ、すぐによくなるとは思っていないので、何か(今大会で復調への)きっかけでも作れればいいな、と」

 先の全英オープンでは、まさかの予選落ちを喫した松山。今季最後のメジャー大会に向けても、大会前のトーンは低いままだった。それでも初日は、首位と4打差の通算2アンダー、16位タイで発進。まずまずのスタートを切って、松山もホッとした表情を見せた。

「チャンスは少なかったけど、ティーショットをフェアウェーに置くことができた。最近はティーショットから崩れることが多かったので、そこは評価したい。(パットに不安を抱えるなか)ノーボギーで終われたこともよかった。メジャーの初日としては、いいスコアで上がれたと思う。

 アイアンは評価するまでもないですね。ファアウェーから打っているだけで、チャンスにも何にもなっていないし。まあ、それが今の自分の状態なので、何とも思わないです。先週の大会(WGC ブリヂストン招待)でも2日目に崩れているので、明日も(今日のようなプレーを)続けられるようにしたい」

 第2ラウンドは悪天候に見舞われて、未消化のラウンドは3日目に順延された。松山も残りの8ホールを3日目の早朝にこなして、トータル6アンダー、3ボギー、1ダブルボギーの「69」。通算3アンダー、25位タイで決勝ラウンドへ駒を進めた。

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