【木村和久連載】猛暑襲来。ゴルフの五輪会場は埼玉のままでいいの? (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(4)埼玉県北部の夏の天気
 2020年の同地の夏の天気は、おそらく酷暑となる可能性が高いです。その確率がおよそ60%として、暑すぎると今度は入道雲が現れて雷雨となるのがお約束。それが、20%ぐらいでしょうか。

 つまり、残り20%ぐらいしか、ゴルフが可能な気候ではないということです。今からでも遅くないですから、「ごめん、やっぱり涼しいところに会場を移すわ」と、安倍首相が言えばいいと思いますよ。

 そうしたら、世界中のプレーヤーから「ブラボー!」と喝采を受けるはずです。代替コースは、軽井沢か、復興プランとして東北の涼しいところでやるか、どちらかがいいでしょう。

 これぞ、高度な政治的判断というものですよ。ほんと「安い見栄なんて、張らんでええがな」って思いますけどね......。

(5)そもそも夏にゴルフはしない
 そもそもプロのトーナメントが夏の関東で開催されることはほとんどありません。関東近郊であっても富士山の麓とかで、あとは軽井沢や北海道など、涼しい場所で開催されます。

 ゆえに、夏の開催という段階で、会場を埼玉の北部なんかに決めたら「自殺行為だ」と、ゴルフ関係者なら誰もが異を唱えるでしょう。

 なのに、名誉だか何だかしらないけど、霞ヶ関カンツリー倶楽部が開催を受け入れてさ。普通、こういうときは「8月のトーナメント開催は不可能です」と断ればいいと思うんですけどね。

 ちなみに、名門コースの夏ゴルフはどうなっているかというと、実はメンバーさんはほとんどいません。名門コースは、おおよそ名門のリゾートコースと提携していますから、メンバーさんの多くはそうしたリゾートコースのメンバーさんと相互交流を図って、涼しい高原でのゴルフを満喫しているのです。

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