上り調子のタイガー・ウッズ。相性抜群の舞台で「有終の美」を飾るか (3ページ目)
ウッズがファイヤーストーンCCにおけるプレーで光るのは、グリーンを狙うショットだ。PGAツアーがショットリンクを導入した2004年以降のデータによると、ウッズの同コースにおけるグリーンを狙うショットのストロークゲイン(貢献度)は1.748。これは、他のコースにおける数値も合わせたウッズの平均値0.949を大きく上回るものだ。ファイヤーストーンCCでは、いかにウッズがピンに絡むショットを放っているかがわかる。
今回、ウッズは予選ラウンドでジェイソン・デイ(オーストラリア)と同組となった。そのデイが、ウッズとの思い出を語っている。
2016年大会、優勝争いを演じていたデイは、最終日の12番を終えた時点で後続に1打差をつけてトップに立っていた。だが、13番パー5でダブルボギーを叩くなどして、終盤に失速。結局、ダスティン・ジョンソン(アメリカ)に勝利をさらわれてしまったときのことだ。
「(試合後)すぐに、タイガーからメッセージが来た。『もう怒りは治まったか?』とね。そのとき、僕は『まだだ』と返信した。実際、僕は自滅した負けた方に、悔しさが消えていなかったんだ。ただ当時、『悪いプレーは忘れて、いいプレーについて話そう』と言ってくれたタイガーとは、ゴルフの話をいっぱいした。
それから今、ツアーに復帰したタイガーとは、ゴルフの話は一切しなくなった。なぜなら、僕とタイガーはお互いにライバルとして戦っているからだ。タイガーは素晴らしい友人なんだ。だから、こうして一緒に戦えるのが、うれしくて仕方がない」
今季のメジャー最終戦、全米プロ選手権(8月9日~12日/ミズーリ州)を翌週に控え、はたしてウッズは好相性のコースで復活Vを飾ることができるのか。上り調子にあるウッズの雄姿から、ますます目が離せない。
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