【木村和久連載】男子ツアー盛況への道をあの「通販会社社長」に学ぶ (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 それに、簡単なコースは、パー72をパー70にすればいいのです。あとは、ピンの位置を難しくしたり、ラフを深くしたりするなどして、対応すれば十分。320ヤードほどのミドルホールをワンオンで狙わせることも、海外では珍しくありません。かえって、そのほうが盛り上がります。

 ちょっとした工夫で、エキサイティングな試合に変えられるのです。そういう意味では、トータルスコアはあまり気にしないほうがいいです。

(5)プロアマをやめて、ファン感謝デーにする
"片山晋呉騒動"以来、プロアマの是非を問う意見も多数聞かれます。そもそもプロアマをやる意義はどこにあるのか?

 はたして、数十名のゲストがプロと一緒にラウンドすることが、大会を盛り上げることになるか? 甚(はなは)だ疑問です。

 プロアマのゲストは、スポンサーが呼んだお客さんであって、簡単に言えば"スポンサーが外部のゲストを招待している"のです。個人的な見解としては、スポンサーの"自己満足"にしか見えません。

 しかも、男子プロゴルフ界には大スターがいない時代です。ゲスト目線で言えば、石川遼選手以外の選手と「一緒に回りたい」と思う人がどれくらいいるでしょう。ならば、無名でも「若くて、可愛い女子プロと回りたい」と思うのが男心ってもの。現にそれは、今の時代によく表れていますよね。

 さすがに"プロアマ廃止"とはいかないのなら、せめて9ホールのラウンドにして、午後からは大会中にギャラリー広場として使われる場所で、誰もが参加できるチャリティーイベントやファンの集いをすればいいんじゃないですか。

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