【木村和久連載】男子ツアー盛況への道をあの「通販会社社長」に学ぶ (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(3)盛り上がるセッティング
 ゴルフの試合を盛り上げるには、バーディーをいかに量産させて、ミスしたらどれだけ叩かせるか、です。

 ロングホールでは、2オンを狙わせる設計にして、必ずグリーン手前は池かクリークにする。さすれば、ドラマチックな演出になります。

 日本のコースは、テレビ中継で見ることをさほど考えていない、昔ながらのコースが多いですが、いずれのトーナメントコースでも、2~3ホール改造するのは、今からでもできると思います。そうやって、グリーン手前に池やクリークを作っちゃいましょう。

 池だと時間も、お金もかかるでしょうから、まずは溝をこしらえて、そこに丸い石を散りばめて、枯山水(かれさんすい)のクリークを作るのです。さすがに小石の上からは打てませんから、実質ワンペナのハザードが出来上がるってものです。

 プロのトーナメントが終わったら、その石ころを取り除いて、ただのグラスバンカーに戻せれば、なお結構。それなら、通常営業時にラウンドするアマチュアも難儀はないでしょう。

(4)トーナメント会場へのアクセスを重視
 冒頭でも触れたように、高田社長はアクセスの重要性を説いていました。

 日本のトーナメントは、地方開催が多いですよね。しかも、駅からのアクセスが悪いコースがほとんど。多くはその間をシャトルバスで補っていますが、地方だと移動時間も長いし、そもそも動員数にも限りがあります。遠くから来た場合、宿の確保も大変でしょう。

 で、答えから言うと、東京、名古屋、大阪の3大都市圏で多くのトーナメントを開催する。そうすれば、アクセスもいいし、ギャラリーの大量動員も可能になります。

 ツアーを主催する側は、大都市圏のコースは狭いし、名門が多いので借りにくいと言うけど、名門じゃないコースも大都市にはたくさんあります。

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