【木村和久連載】プロとアマでは、使っているクラブがまったく違う (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 全盛期の丸山茂樹選手のサンドウェッジは「マルサンド」と呼ばれて、バンカーからふわっと上げる技術は「神業」と称されていました。それで、これは都市伝説なのですが、その「マルサンド」には「3回限界説」という逸話がありました。

 つまり、砂でフェースが摩耗するので、3ラウンドしたら取り替えるというものです。

 事実は定かではありませんが、関係者から聞いた話では、丸山選手は「2ラウンド目のサンドウェッジがベスト」と言っていたそうです。1回目はキレ過ぎて、ふわっとボールが出にくいとのこと。

 いやはや、我々も3回使ったら、新しいクラブを新調したいものですな。えっ? 「年に3ラウンドしかしないからちょうどいい」って......そういうことですかぁ~。

 一方、海外の"メジャー級"選手のクラブはどうでしょうか?

 タイガー・ウッズが全盛時に日本にやってきたのですが、そのとき、メーカーのブースにはタイガーとデビッド・デュバルの使用クラブが展示してありました。

 メーカーの方に「持っていいよ」と促されて握ってみると、ズシリ感がとんでもなく、「とても(うまくは)当たらないだろうな」というのが率直な感想でした。感触としては、三国志の英雄が持っていそうな"青龍刀"でしょうか。それぐらいの重みと迫力がありました。

同じメーカーのクラブでもプロが使用するのはアマチュアのものとは違うんですよね...同じメーカーのクラブでもプロが使用するのはアマチュアのものとは違うんですよね...

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