来春から毎月メジャー開催で、もう大変。
PGAツアー改革の狙いは?

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 最大の目玉となるのは、7月までにすべてのメジャー大会が開催されること。そのため、これまで8月に行なわれていた全米プロ選手権は5月開催となる。そして、8月にはフェデックスカップ・プレーオフを行ない、9月初旬にはシーズンを終了させる。そのプランが、いよいよ来年から実施されることになるのだ。

 そうなると、3月にプレーヤーズ選手権が行なわれ、以降は4月にメジャー初戦のマスターズ、5月に全米プロ、6月に全米オープン、そして7月に全英オープンと、3月からの5カ月間は毎月ビッグトーナメントが開催されることになる。

 こうして、前述のように9月初旬でシーズンを終えることになるが、その狙いは全米で大人気のNFL(アメリカンフットボール)との視聴率争いを避けること。アメリカにおけるNFLの人気は、我々日本人の想像を超えるものがある。これに対抗するには、もはや時期をズラすしかないのが現状なのだ。

 ちなみに、ゴルフの4大メジャーについては、いずれも主催するのはPGAツアーではない。マスターズはマスターズ委員会、全米オープンはUSGA(全米プロゴルフ協会)、全英オープンはR&A(英国ゴルフ協会)、そして全米プロがPGA・オブ・アメリカが、それぞれ主催している。

 つまり、プレーヤーズ選手権こそ、PGAツアーにとっての、フラッグシップ(最高峰)の大会ということだ。過去には、常に"ゴルフ史上最高"の賞金を用意して、世界中からトッププロを集めてきた。ただし、昨年の賞金総額は1050万ドル(約11億5000万円)で、優勝賞金は189万ドル(約2億円)と、前年と同様だった。その結果、全米オープン(総額1200万ドル)やマスターズ(総額1100万ドル)よりも、賞金額は下がってしまった。

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