【木村和久連載】アマチュア競技の「ぼっち感、ヘボ感」で人生を知る (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 すると、相手も言われ慣れているので、悪い気はしないのでしょう。「どこぞの試合で予選突破したことがあります」なんて言ってきたら、ハハァ~とひれ伏すしかありません。

 そんなふうにして、「弱い犬ほどよく吠える」理論で言えば、予選通過できない者は、うまい人の盛り立て役を自ら率先してやらざるを得ないのです。

 もちろん、ず~っと黙ったままラウンドするのも可能ですが、叩いたまま無言って、すごくストレスが溜まります。そこはもう、昔のオリンピックのように「参加することに意義がある」と捉えるのがいいでしょう。

(3)ランチミーティング
 競技ゴルフといっても、昼休みは大概あります。短い時間ですが、そのテーブルで会話が弾むきっかけを作れれば、そのパーティーの主導権を握ることができます。

 待ってました! 宴会担当の方は、そこでしっかり役目を果たしましょう。「せっかく知り合いになったので、今度一緒にゴルフでも」と、LINEを交換するのもいいでしょう。

 ただ、そこで「あれ? そういえば○○さんの姿が見えませんね」ということがよくあります。予選を通過するような、実は上位を目指している人は、昼休みをレストランで取らない人が結構いるのです。

 それは「下手が伝染するから」......って、もっともらしい話ですが、あまり和みたくないのと、食べすぎたりしないため、みたいです。

 緊張を維持するには、絶えず孤独で、朝買ってきたコンビニのおにぎりを頬張りながら、次の作戦を練る。そして、休憩を早く切り上げて、パター練習をするとかね。そうやっている人が多いです。

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