【木村和久連載】アマチュア競技の「ぼっち感、ヘボ感」で人生を知る (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 最近の傾向としては、何と言っても「ダブルス」の競技が人気です。やはり、ひとりでエントリーする単独競技は、誰とも喋らずに1日が終わってしまうことの虚しさ、すなわち"ぼっちゴルフ"の孤独感に耐えられず、皆、敬遠するんですね。

 かつて、パブリック選手権の予選には、仲間5~6人と同じ会場でエントリーしたものです。当時は、自称ハンデ15程度から参加資格があって、基本的には誰でも参加できたのです。

 複数でエントリーすると、ラウンド前にはその友人たちと喋ることができます。それだけでも、だいぶリラックスできました。

 友人と同じ組に入ることは稀(まれ)ですが、前後の組になることはよくありました。それでも、精神的にはだいぶ楽なもので、後ろの仲間から「ナイスショット~!」と言われるだけで気持ちが楽になりましたし、一方で「試合だ」という意識が増して、張り切ってラウンドできたものです。

 そんなわけで、最近のアマチュアゴルファーは"ぼっち"が嫌らしく、気楽にプレーできるダブルスが人気です。テレビでも、芸能人のダブルス競技をよく見ているからか、「楽しそう」と思うのでしょう。

アマチュアの競技では「ぼっち感」が半端ないんですよね...アマチュアの競技では「ぼっち感」が半端ないんですよね... それはともかく、主に個人競技ではどういうことが起こるのか。みなさん、多くを語らず、知恵と策略を駆使してプレーを進行していきます。順番に説明していきましょう。

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