【木村和久連載】人気スキー場に、ゴルフ場の「総合レジャー化」を学ぶ (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 とりわけ、ナイタープレーで需要があるのは、帰りが楽な都心部です。東京、神奈川の名門コースは、ナイターだけ別営業にして、メンバー以外の一般にも開放するとか、そういう工夫をしてほしいです。使い方はいろいろとありますから。

(3)多様性を認める
 スキー場にはありとあらゆるウインタースポーツがあり、それが見事に共存しています。スノボはもちろん、ショートスキーやスノーシュー、ソリなどですね。加えて、ゴンドラに乗って景色を見て、食事をとるだけのお客さんもいます。

 また、スキーはスポーツなのに、誰ひとり競技をしていません。上から滑るだけで十分に楽しいのです。

 このスキー、スキー場の多様性を、ゴルフやゴルフ場にも取り入れましょう。

 まずはギアの多様性。何と言っても、高反発クラブの導入です。現在は黙認状態ですが、シニア層にはもっと積極的に認めてもらわないと。

「当コースは高反発クラブ使用可能です」と書けばいい話です。

 しかし、それができないんですな。理想は高反発クラブ使用可能のオープンコンペをやってもらいたい。そう願う、この頃です。

 もうひとつの多様性は、ゴルフ場の使い方です。それは、ルールやマナー、プレースタイルの多様性を認めることです。

 ラウンドするお客さんは、基本的にゴルフ場から場所と時間を借りているだけで、使い方に関しては明確な取り決めはしていないです。プレー前に「JGAルールに従いラウンドします」なんて、誓約書にサインをしませんから。

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