【木村和久連載】大雨、暴風...。「悪い条件」でのゴルフに人生を学ぶ (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 もちろん、風に滅法強い選手もいます。

 現在はシニアツアーで奮闘する沖縄出身の友利勝良選手は、かつて低い弾道のボールを打ち、風の影響をさほど受けない打法で脚光を浴びました。我々も、アゲンストの強風のとき、たまたま低い弾道のボールが打てたりすると、「友利~、友利~」と叫んでいますから。

強風や雨など、悪天候の中でのプレーって本当に大変ですよね...強風や雨など、悪天候の中でのプレーって本当に大変ですよね..."アゲンストの友利"がいるなら、雨にやたら強い人がいてもいいですよね。これは、ゴルフではなく、F1でのお話です。

 みなさんご存知、すでに伝説になっている"雨のナカジマ"です。

 圧巻だったのは、1989年のオーストラリアグランプリ。中嶋悟選手は予選23位スタートでしたが、本戦のレースは雨の影響を受けて、クラッシュが続出しました。そんな中、中嶋選手はじりじりと順位を上げて、最後は4位フィニッシュ。もう少しで表彰台、という走りを見せました。

 F1に行く前から雨のレースで速いことは知られていましたが、このときに「雨のナカジマ」という呼び名があらためて広まりました。セナ&プロスト&マンセル時代を知るオヤジたちは、みんな知っているエピソードですね。

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