【木村和久連載】忘れられないあの味。ゴルフの魅力は「食」にあり! (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 話に出た米軍キャンプ内のコースでは、多摩ヒルズゴルフコースや座間キャンプ内のコースなどでプレーしたことがあります。

 そこでは、途中の売店や販売カートで売っているホットドックが旨いこと。見た目はパサパサのパンに普通のソーセージが挟んであるだけなんですけど、これにケチャップとマスタード、そしてみじん切りのピクルスを山盛りに乗せるや、超デリシャスなランチに早変わり。普段はあまり飲まないコーラもこんなに美味しいなんて。

 たぶん、異国情緒(海外扱いのため、パスポートを提示して入場)に浸っているから、そう思うんですね。頭の中では、柳ジョージの『プリズナー』が流れて、"フェンスの向こうのアメリカ"の世界を直に体感できました。

 一方、南国のスループレーと言えば、沖縄です。

 コースの売店では、なぜかおでんがありますから。南国の熱いおでんはミスマッチのように思いますが、暑いから塩分を摂りたくなって、アルカリ健康飲料よりも、おでんのつゆが欲しくなるんです。そしてそれが、五臓六腑に染みわたるわけですよ。

 塩味つながりで、売店には必ずスパムおにぎりが置いてあります。その塩加減がマヨネーズと絶妙に絡み合って、これまた美味しいのです。途中から卵焼きのほんのりした甘味も加わって、激ウマ。あっという間に平らげてしまいます。

 あの味が忘れられず、東京に帰ってくると、コンビニで思わずスパムおにぎりを購入してしまう始末。たぶん、似たような味なんでしょうが、やっぱり沖縄のコースで食べたほうが美味しく感じます。

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