【木村和久連載】なぜ、オヤジゴルファーはレッスンで上達しないのか (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 同じように、「体が硬くてトップの位置が浅い人」や「上下動が激しく、ダフりやトップばかりする人」「安定したスライスボールしか出ない人」など、多くのアマチュアゴルファーはさまざまな癖を背負ったままプレーしています。

 これを、教科書どおりに矯正するのは至難の業です。

 体に癖や持病を抱えたまま、それをうまくやりくりしながら生きていくのが、人生というものでしょう。

 ゴルフのレッスンを教育に例えるなら、昔ながらの先生が教壇に立って、知識や理論を頭ごなしに教える方式が、今でもまかり通っています。初心者はそれでもいいですが、多少の体験と知恵がついている人には限界があります。

 では、ある程度の経験者、頑固なオヤジゴルファーたちに教えるには、どうしたらいいか。

 私が考えて導き出した答えは、「ともに考え、一緒に答えを導き出す」というゼミナール方式です。

 大学のゼミでは、生徒の悩みや疑問点を先生が聞き、お互いができる範囲で答えを導き出していきます。同様のことを、オヤジ向けのレッスンでやってもいいじゃないですか。

 ちょうど2020年を目指して、文部科学省が教育改革をするそうです。教壇から授業を行なうのではなく、ゼミナール方式で、先生と生徒がともに学ぶべきテーマを考え、一緒に理解を深めていくことを主眼とするというものです。

 私の考えていることが、先に小学校で実施されます。

 というわけで、小学校の授業すら変わる時代です。ゴルフのレッスンも変わらないといけませんよね。誰か、美人で優しい先生を紹介してくださいな......って、そういうこと?

◆シニアゴルファーの口ぐせ「俺も昔は飛んでいた」問題の深層>>

◆潰れそうなゴルフ場を丸ごと1億円で買うと、どうなっちゃうのか>>

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

『89ビジョン~とにかく80台で回るゴルフ』好評発売中!
詳細はこちら>

■ゴルフ記事一覧>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る