「超変革」を断行したジェイソン・デイ。
世界1位奪還へ、すぐに成果

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 その渦中、幼い頃からの親友ルーク・リードンを新たなキャディーに迎えたデイ。ただ、今大会にはアメリカでの査証が間に合わず、デイのアメリカでのホームタウンとなるオハイオ州コロンバスの友人、リカ・バディバサージを起用した。

 そうして、見事に優勝した。それはまさしく、デイが敢行したチームとしての一連の"決断"が間違っていなかったことの証明となった。

 ゆえに、デイにとって今回の勝利は、本当に意味のある、大きなものだったのである。

「チームでプレーを検証した結果、もっと(自分は)ショートゲームを磨く必要があるとわかった」というデイは、この大会の前にカリフォルニア州パームスプリングス郊外で2週間の合宿を行なった。

 そこでは、「ファーマーズの最終ホール、18番でレイアップしたときの第3打を想定して、ウエッジの調整を何度もやってきた」という。それだけにとどまらず、プレーオフが再開される月曜日の早朝にも、ウエッジショットを何度も打って調整するデイの姿があった。

「今のところ、腰の痛みはどうにもならないから、痛みを抱えながらも戦える方法で、なんとかやっていくしかない。でも(今回の優勝で)復活に向けて正しい方向に進んでいると確信した。これは、目標に向かっての新しいスタートだ」

 昨季の平均飛距離は306.2ヤード(19位)と、ツアーでもロングヒッターのひとりに数えられるデイ。その自慢のパワーだけでなく、今季は正確性を増した小技を自らの武器に加えて、目標の世界ランキング1位奪還を目指す。

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