完全にシードを失った香妻琴乃。下部ツアー参戦でも必死に前を向く... (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 同制度は、選手間の競争力を高め、ツアー強化を図ることが目的で、定められた期間の賞金ランキングによって出場資格が変更されるもの。1回目はレギュラーツアーの前半戦(アース・モンダミンカップ/6月21日~24日)終了後に実施される。昨季の賞金ランキング50位以内などのシード選手が出場権を失うことはないが、昨季の賞金ランキング51位~55位までの選手や、QTランキング上位選手などは、その時点での賞金ランキングで下位に落ちていれば、後半戦の出場権を失うことになる(※9月末に実施される2回目のリランキングで出場権の再獲得もある)。

 逆に言えば、レギュラーツアーに出場資格のない選手でも、前半戦のツアーにおいて、主催者推薦などで出場した試合で結果を出せば、後半戦からのツアー出場権を得られるということ。無論、香妻も主催者推薦枠をフルに使って、そのチャンスを狙っているのだ。

「私のような立場にあっても、ワンチャンスで後半戦に出られる可能性が膨らむのは、すごくありがたいです。8試合の推薦で、どうにかして後半戦の出場資格を得たいと思っています」

 香妻が続ける。

「例えば(前半戦で)賞金500万円獲得できれば、(後半戦の)出場権を得られるとして、レギュラーツアーで2回、ベスト10に入ればいいですよね? 去年は(賞金の高い)アース・モンダミンカップで7位に入ることができたので、それを考えれば、私にもチャンスがあります。

 もちろん、そういうことは誰もが考えていると思います。でも、私はそれを狙っていくしかありません」

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る