【木村和久連載】思い切ったルール簡易化は、日本のゴルフ界を救うか (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 よく考えれば、全英オープンのルールと、アマチュアのお友だちラウンドのルールが一緒って、あり得ませんよね。F1レースと、日頃のドライブが同じレギュレーションで走るようなものです。そうなったら、公道を使ったF1モナコグランプリのようなものが、全世界のいたるところで勝手に始まってしまいますよ。

 プロとアマチュアのレギュレーションを分けることができれば、高校野球で金属バットを使っていいように、アマチュアのコンペ程度では、高反発クラブが使用化になるんですけど。

 R&Aの英断はお見事ですが、日本独自のルールってないんですかね? 

 一応、JGA(日本ゴルフ協会)ルールというのがあるんですが、それは本家となるR&Aルールのほとんどコピーで、簡単に言うと受け売りですね。

 ゴルフ発祥の地として、R&Aがあるのはわかります。でも実際は、USGA(全米ゴルフ協会)と連携して、ゴルフ界のルールやさまざまな規定を決めているわけで、世界のゴルフは英米が牛耳っている、というのが正直なところです。

 本当は、JGAもがんばって独自のルールを作って、アマチュアゴルファーの参加を促すように仕向けていってもいいと思うのですが。

 英米のゴルフ協会は、名だたる政治家が名前を連ね、非常に政治的な発言の場となっています。だから、日本もゴルフ好きな安倍晋三首相が名誉会長となって、ゴルフ好きな政治家が理事をして、日本オリジナルルールを選定すればいいんですよね。

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