【木村和久連載】ゴルフレッスンも「オレ流」時代へ。それでいいのだ (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 1920年代から1930年代に活躍したアメリカのプロゴルファー、ジーン・サラゼンが生み出したとされるバンカー専用のクラブが、サンドウェッジと呼ばれています。でも、バンカー専用ならば専用らしく、そのまま打って出せるように作ってほしかったですね。「フェースを開け」というなら、開いた状態で売り出せばいいのに......って、まあそれはそれで、打ちづらいような気もしますが......。

 要は、基本や各コーチの理論がすべて正しいとは限りません。自己流であれ、それで結果がよければいいのです。

 だいたい、素人が楽しくゴルフを覚えていかないと、新しくゴルフを始めようとする人なんていませんよ。どうにも馴染まない打ち方を強要され、それでうまくいかなければ、嫌になるのも当然です。

 ゴルフには、決まり事やルール、マナーなど、やらなければいけないことが多すぎます。スイングぐらい、のびのび打たせてほしいですよね。そんなふうに思う、今日この頃です。

 かつて、世界でも活躍した青木功プロはとても個性あふれる選手でした。青木プロのパターは「神パター」と称され、全米オープンでは"帝王"ジャック・ニクラウスとも死闘を演じています。

 でも、その打ち方は独特なもので、パターのトゥを浮かせて斜めにして打ちます。3年ほど前、青木プロのラウンドについて回る機会があって、パットの際はじ~と見ていたのですが、そのときもばかすか入っていました。個性も捨てたものじゃないんですよ。

 基本、ゴルフを楽しめるなら、なんだっていいのです。昔は裸足で打っていた人がいました......って、それは『プロゴルファー猿』だってば。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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