【木村和久連載】チャリティーゴルフはどこまで豪快に寄付集めできるか (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 また、チャリティーコンペの類いで盛況となるのは、芸能人やプロ選手が参加するものです。俗に言う「プロアマ」ですね。

 このときのプレー後のオークションでは、芸能人やプロ選手のサインが入っているゆかりの品が出て、競り落とせば出品してくれた芸能人やプロ選手との記念撮影があったりしますから、場が沈むことはありません。南の島とか、どこぞのへんてこな彫り物であったとしても、高値で取引されたりします。

 出品されるものでわりと多いのは、サイン入りのゴルフバッグやキャディーバッグ、あとはステージ衣装とか、絵画とかでしょうか。絵の価値などさっぱりわかりませんけど、芸能人が大事に持っていたものなら、それを理由にして、オークションの価格はぐんぐんと上昇していきます。

 しかも、芸能人には根強いファンがいて、彼らがチャリティーにも必ず参加して、オークションに出された品も高値で購入してくれます。

 ある社長さんなんか、お目当ての芸能人が参加する「プロアマ」にどうしても出たくて、エントリールートを探しまくって出場にこぎつけたとか。そして、チャリティーオークションではその芸能人が出品したものを、30万円ぐらいポンと出して競り落とし、その場を一層盛り上げていました。

 いやはや、事前にチャリティーゴルフの開催やオークション情報をキャッチするのもすごいけど、それだけ現金を用意してくるのも驚きでした。

 こうして無事にお開きになって、ふと我に返ると、自分が寄付したのはたった1000円だけだったことにあんぐり。もっと寄付したいんですけど、大口寄付者の30万円があるからいいか、などと思ったりします。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る