【木村和久連載】多様化で生き残るゴルフ番組。あなたはどのタイプ? (3ページ目)
(3)昔を懐かしみ応援するタイプ
このタイプは、シニアツアーのファンですね。最近のシニアツアー人気は、男子のレギュラーツアーを凌駕するほどです。優勝賞金1500万円、観客動員2万人超えなど、スポンサーも増えて、会場にはたくさんのギャラリーが訪れています。
バブル後のしょんぼりしたシニアツアーとは雲泥の差。信じられないくらいの活況です。
なんで、こんなに人気があるのか?
それは、オールドファンが支えてくれているからです。若い頃、同じ時代に輝いていたトッププロの活躍を見て、自らもゴルフや仕事に励んでいた方々ですね。自分はだいぶ老いてしまったけど、当時憧れていたプロはいまだ活力を維持し、シニア入りして新たな世界でがんばっている。そういう姿を見て、自分たちもまだまだがんばっていこうと思うわけです。
また、飛ばなくなった選手の、飛ばないなりのゴルフを見て、人生の処世術を学ぶ。まるで生きた辞書みたいな、シニア選手のしぶとい生き様。シニア世代には、いいお手本となるのでしょう。
(4)本来の王道を好むタイプ
男子のレギュラーツアーを楽しむファンですね。昔は最も多かったタイプですが、今や激減の一途をたどっています。
ファンや視聴者が世界にも目を向けるようになった今、やはり小粒な陣容が不人気の原因だと思います。日本ツアーの上位陣が海外ツアーの試合に挑んでも、予選落ちになることが多いですしね。
まあ、それだけ世界の壁が厚すぎるとも言えます。この壁を打破するには、根本的な部分から解決しなければいけない問題だと思います。
3 / 5