「1カ月に2万球打てば...」松山英樹が上機嫌で語るメジャー制覇対策 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Kyodo News

 しかし、チャンスホールの4番(パー5)でバーディーを奪えず、リズムに乗り切れない。10番でダブルボギーを叩いたところで、事実上の終戦となった。

 米ツアーでもしのぎを削るケプカに、10打差をつけられた最終結果にも関わらず、ラウンド後の松山はやけに上機嫌で、珍しく饒舌だった。それは、決してエースを決めたことだけが理由ではないだろう。

 開幕を前に、松山は来年4月のマスターズに向け、スイングの修正に取り組んでいることを明かしていた。詳細は口にしないものの、順当に伸びてきている飛距離に、"精度"を伴わせるための試みであるようだ。

「マスターズで自分の思いどおりの球を打つためには、今までのスイングではダメだったと思います。スイングを変えるというよりは、自分のフィーリングの出しやすいスイングにする作業。ちょっとした自分の中での変化なんですけど、そこが大きな差、結果につながっていくと思う」

 3年前には勝利を飾った、自身の契約メーカーが主催する大会で、その手応えを感じたのではないだろうか。

「いいショットを打ったときの感じが、自分の理想の『これだったら安心できる』っていう感触があるので、このいいショットの数を増やさないといけない」

 そして、練習日に一緒に回った同級の石川遼が語ったコメントを引用し、こうおどけた。

「まあ、1カ月に2万球ぐらい打とうかなと思います(笑)」

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