松山英樹の「最強ライバル」に。元祖ヤングガンのP・カントレーが復活 (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 ところが、プロ転向後のカントレーに、思わぬ事態が待ち受けていた。

 2013年5月、クラウンプラザ招待atコロニアル(現ディーン&デルーカ招待)のウォーミングアップ中、突然背中に痛みが走った。診断結果は「腰椎の疲労骨折」。かなりの重症で、それから3年もの間、彼はその痛みに苦しめられてきた。

 さらに昨年2月、キャディーを務めてくれていた親友を交通事故で亡くした。それも、カントレーの目の前で起こった悲痛な出来事で、当時は「人生のどん底だった」とカントレーは振り返る。

 それでも、彼は「戦いたい」という気持ちだけは失わなかった。

 そうして、2016-2017シーズンに公傷制度を使ってツアー復帰を果たすと、3月のバルスパー選手権で2位、4月のRBCヘリテージで3位などとコンスタントに結果を残し、シーズン最後のメジャー全米プロ選手権でも33位と健闘。わずか出場9試合で見事プレーオフ進出を決めた。

 プレーオフに入ってからも、初戦のノーザントラストで10位、第2戦のデル・テクノロジー選手権が13位、第3戦のBMW選手権でも9位と着実に結果を出して、上位30名しか出場できない最終戦のツアー選手権まで駒を進めた。

 そのツアー選手権では20位にとどまったものの、結果的に昨季はトータル13試合に出場して予選落ちは一度もなし。限られた出場試合の中で、フェデックスランキング29位という成績を残してシーズンを終えた。この結果は、とてつもない"快挙"と言っても過言ではない。

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