「何が怖かったのか...」と石川遼。
わずかなミスで失った米国シード権
記憶に残るのは5月、テキサス州ダラスで開催されたAT&Tバイロンネルソン。強風が吹き荒れて難しいコンディションとなった初日、前半はイーブンと粘り強いプレーを見せていたにもかかわらず、折り返した後半、1オンも狙える11番パー4でドライバーを手にして果敢に1オンを狙ったが、そのティーショットを左の池に打ち込んだ。
さらに、打ち直しの第3打も右の林に入れてしまい、このホールだけで「8」の大叩き。「(1打目は)すごくいいショットだったけれど、やってはいけないミスだった」と石川は反省しきりだったが、このわずかひとホールのミスが響いて、結局予選落ちとなった。
まさに今季の石川を象徴するシーン。いい波に乗って爆発しそうなところで、ミスが出て失速してしまう。たったひとつのミスが命取りになる――石川にとっては、そんな1年だったように思う。
「何が怖かったのか。何が不安だったのか。これから探っていかないと見えてこない問題だと思う。やっぱり、自分のゴルフに自信を持つことができなかったんですかね......」
最後の戦いを終えた石川は、言葉を絞り出してそう語った。
今後の課題としては、ここまで戦ってきた中で得たものを自分の糧(かて)として、それを新たな"自信"につなげることかもしれない。
さて、今後の石川だが、米ツアーでは2016-2017シーズンのフェデックスカップ175位という資格で、来季のウェブ・ドット・コムツアー(下部ツアー)のコンディショナル(準シード)を得ている。
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