【木村和久連載】キャンセルとクローズを巡る、ゴルフ場と客の心理戦 (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 昔、キャンセルの場合、ひとりにつき5000円を支払わされるコースがありました。なぜかそのとき、自分がコースを予約していて「4人の予定が3人になりました」ってフロントに言ったら、「ひとりキャンセルですね。それでは5000円払ってください」と言われて面食らいました。

 なんで自分が、キャンセルしたやつのキャンセル料を払わねばならないのか!? しかも、あとで請求できるような頻繁に会う人じゃなかったし......。予約した人間が損をする制度には納得いきませんでした。

 今はよっぽど頑固な名門コース以外は、欠けた人数分のキャンセル料を取るなんて話は、なかなか聞きません。もちろん、予約した組がまるごと全員キャンセルとなったら、キャンセル料を請求されるところは結構あります。

 それでも今の時代、天気予報もかなり精度が上がっていますから、前日にコースに電話して「明日は大雨らしいので、キャンセルしてください」となれば、コース側もたいがい「また、天気のいい日にお越しください」と言わざるを得ません。

 大雨となれば、プレー当日のキャンセルでも、キャンセル料を取らないところが多いです。でもそれは、お客さんのマナー的にはちょっとどうなの?って、思いますけど。

 ちなみに、ラウンドを開始して途中でプレーを中止したら、料金はどうなるのでしょうか。厳密に言うと、プレーヤー自らの判断でリタイヤした場合は、プレーフィー全額を支払うことになっています。急な用事ができたとか、お腹が痛いからやめたとか、雨で体が冷えてきたからとか、ですね。

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