【木村和久連載】昭和の「ゴルハラ」おやじ、今も近くにいませんか? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 大人は狡猾(こうかつ)ですから、やんわりと相手を潰しにかかります。ゴルフ漫画のネタみたいですみません。

 さて、そんな大人たちは狙ったターゲットをどう潰すのでしょうか?

 グリーン上におけるOK出しにおいて、人間関係が険悪になることがあります。もともとOKを出さない人なら、「そういう人なんだ」と理解して、プレーを進めればいいのですが、厄介なのは、状況によってムラがある人です。

 最初はボールの位置も見ないで、どんどんOKを出します。「この人、適当だな」と思いきや、食事後の後半、突如スコアを賭けるゲームをはじめ、しびれるパットのときに「それはOKナシね」と言うから、あんぐりです。

 OKパットのようにゲームの機微を感じるなら、まだ許容範囲ですが、露骨なゴルハラは結構あります。以下、そうしたものを列挙したいと思います。

●ボール探しをしない
 自らのショットを打ったあと、乗用カートに座っているだけで、同伴メンバーのボール探しを一切しない人がいました。やんわり理由を聞くや、「足を痛めていて」なんて言われると、さすがに「ボール探しを手伝え」とは言えません。しかも、自分のボールを探すときは「いいよ、探さなくて。オレも人のボールは探さないから、お互いさまじゃん」なんて殊勝なことを言います。

 じゃあ、お言葉に甘えてと思って放っておくと、ありえないところで「ボール、あった!」と言ってくる始末。これは、完全に"タマゴ"を落としたな......。そんな感じです。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る