32歳で現役を終えた宮里藍。男女で異なるプロゴルファーの引退事情 (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 男子プロの場合、大きなケガなどによってツアーから退くことはあっても、昨今は30代~40代の選手が競技ゴルフからの引退を明確に発表することはほとんどない。一番の理由としては、一般的に男子のほうがフィジカル的にピークを迎える年齢が高いからだろう。

 そのうえで、PGA・オブ・チャンピオンズという、シニアツアーが充実していることも大きい。40代、あるいは40代半ばを過ぎて、レギュラーツアーでなかなか結果が出せなくなっても、その先に新たな戦いの舞台が待っているとなれば、選手にとっては大きな励みになるのだろう。実際、一旦小休止して、シニア(50歳)になってから再び、"光の当たる場所"で戦う日を心待ちにしている選手は多い。

 例えば、デビッド・デュバル(45歳/アメリカ)がそうだ。ツアー通算13勝を挙げて、2001年の全英オープンでメジャー初制覇。世界ランキング1位になったこともあるが、米ツアーではそのメジャー勝利を最後に16年間も勝利から遠ざかっている(※米ツアー以外では、2001年11月、日本ツアーのダンロップフェニックスに出場し優勝している)。その間、肩のケガもあって大スランプに陥っていた時期もあった。

 現在、45歳。最近ではアメリカのテレビコメンテーターとしてよく顔を見る。それでもまだ、時折ツアーに出場し、"引退"はしていない。シニアの舞台に立てば、再び脚光を浴びるかもしれない。

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