【木村和久連載】テキトーに楽しもう!「アメリカンゴルフ」のススメ (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ニギると言えば、東南アジアのリゾート地でゴルフをやると、キャディーさんが一人ひとりに付く場合が多いのですが、そういうときはおおよそキャディー同士がニギっています。我々お客さんを出走馬に見立てて、ハンデをつけて賭けるのです。キャディーの少年を雇っていると思っていたら、我々がその少年たちの賭けの対象だった、というわけです。

「あのメガネは色白で下手そうだから、ハンデ5枚くれよ」なんてことを現地語で言っているわけです。そう思うと、なんか笑えますね。どうりで自分についたキャディーがやけに優しくて、真剣にラインを読んでくれると思ったのですが、そういう理由だったのです。

 話を戻しましょう。アメリカンゴルフの醍醐味は、やはり楽しく、そこそこうまく感じることができるゴルフの実践だと思います。

 例えば、ボールが黄色杭を越えてワンペナになっても、黄色杭のそばからではなく、フェアウェーの真ん中から打ち直すことが多いです。他にも、朝一番に2度打ちする「マリガン」はお約束ですし、3パット目は距離が残っていても、たいがいオーケーになります。

 そもそも南国のリゾート地に行くと、ティフトンやバミューダといった粘着力がある絡みやすい芝の影響を受けて、思うようなショットが打てず、叩いてしまうことが多いです。「リゾートゴルフなんて、どうせ簡単だろう」と思って挑むと、返り討ちにあうことがよくあるのは、こういう理由からです。

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