松山英樹のメジャー4大会。ウッズ流に言えば「素晴らしい1年」だった (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 第2弾の全米オープンは、3日目を終えて首位と6打差の14位。最終日はスコアを伸ばして、逆転を狙う戦いとなった。

 その最終日、松山は「66」をマーク。マスターズの最終日と同じく、その日のベストスコアを叩き出して一気に上位へ浮上した。結局、優勝したブルックス・ケプカ(27歳/アメリカ)には及ばなかったものの、メジャー自己最高の2位という結果を残した。

「初日と3日目がよくなかったけれど、少なからずチャンスは増えてきている。次はもっと最終組に近いところで争いたい」

 松山のその願いは、続く全英オープンですぐに叶った。首位を快走するジョーダン・スピース(24歳/アメリカ)とは7打差ながら、5位という位置につけて最終日は最終組の3つ前の組でスタートした。

 マスターズ、全米オープンでのこともあって、再び最終日での爆発が大いに期待された。が、1番のティーショットでまさかのOB。トリプルボギーを叩くと、そのまま優勝争いから脱落した。

 この全英オープンでは、なぜ最終日にスコアを伸ばせなかったのだろうか? 松山はこう語った。

「朝の練習場からショットが悪かった。1番のティーショットは難しいから、とりあえずフェアウェーに置こうと思ったのに、それができなかった。その後もうまく打てなかったし、大変な1日だった。(1番の)トリプルボギーを引きずって、うまく切り替えられなかった」

 ショットの不調が原因だった。ただ、その不調の要因がどこにあるのか、技術なのか、メンタルなのか、それが課題として上がった。

 そうして迎えた今季メジャー最終戦、全米プロで好機がやってきた。

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