松山英樹のメジャー4大会。ウッズ流に言えば「素晴らしい1年」だった (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 しかし、シーズン序盤の好調がずっと持続することはなかった。マスターズを前にして、松山の調子はやや停滞していた。そのため、松山は「昨年11月、12月のことを考えると、すごくショットの調子が落ちている。状態が悪いので自信は少ないけれども、優勝を目指してきているので(大会中に)少しでも調子が上がれば......」と、自身の復調を祈るように初日のスタートを切った。

 結果的には、強風が吹いた初日が「76」と出遅れ。2日目に巻き返したが、3日目には再びスコアを落として首位と10打差の28位と、とてもチャンスとは言えない位置で最終日を迎えることになってしまった。

 それでも、最終日には必ず伸ばしてくる――そう思ったのは、私だけではないだろう。そして実際、松山はその日のベストスコア「67」をマークして11位で終えた。

 このマスターズで、今後の松山の課題は、メジャー大会をどうやって"ピーク"で迎えることができるか、だと思った。

「それが(今の自分の)実力。調子のピークとか、谷間とかあると思うけど、ないようにやっていけたらいい」

 松山はそう語ったが、ウッズさえもメジャーにピークを合わせることは、「決して簡単ではなかった」という。すべて、メジャー直前の試合で勝利した1年もあった。

 この点については、"こうすればいい"という方程式はないため、とにかく経験を積んで、そのときが来るのを待つしかないのだろう。

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