【木村和久連載】ゴルフ場の
落とし物&忘れ物には「ドラマ」がある!

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 話を戻しましょう。結局、クラブが入れ違った方とはあまり親しくなかったので、延々と会う機会が訪れませんでした。そして、ようやくクラブを交換できたのは丸1年後。クラブを間違えて入れられたコンペで再会したときでした。なんとも、のんびりした話です。

 今度は、逆にせこい話です。

 コース内で拾ったボールやティーはどうしていますか? ティーはいろいろと形状が違って、慣れや不慣れもあるので、個人的には短いショートティーだけ拝借します。ボールはあまり気にするタイプじゃないので、白くてほどほど綺麗なボールであれば、そのまま拝借して使わせてもらうことがあります。

 無論、それはOBゾーンなどにあって、完全に持ち主を失ったボールですよ。コース内で発見したロストボールは、他のパーティーが打ち込んだものかもしれませんから、そっとしておきます。そのほうが無難です。

 おおよそ拾ったボールというのは、実に球離れがよくて、何ホール目かにはOBとかでなくなってしまうことが多いんです。これぞ、俗に言う"キャッチ&リリース"の教えです......って、バス釣りかよ~。

 ロストボールはそんなふうになくなる癖がついていることもあり、大事な勝負のかかったホールでは、ゲンを担いで使用することはありません。自分のニューボールで勝負します(といっても、ニューボールにした途端、すぐになくしてしまうことも結構あるのですが......)。

 それでも、不思議とロストボールがなくならず、意外と"活躍"してくれることがあります。そういうときはラウンド後、キャディーさんに「これ、ロストボールだから」と言って渡すか、ロストボール回収箱に入れますね。

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