次は全米プロ。全英を制したスピースの
キャリア・グランドスラムなるか

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 その他、全英オープンを勝てなかったバイロン・ネルソン(アメリカ)、全米オープンでは優勝できなかったサム・スニード(アメリカ)、そしてメジャー通算7勝の"キング"ことアーノルド・パーマー(アメリカ)。パーマーは、2位は3回ありながらも、全米プロだけは勝つことができなかった。

 さらに、全米オープン、全英オープン、全米プロとそれぞれ2勝していながら、マスターズでは一度も勝利を得られなかったリー・トレビノ(アメリカ)、全英オープンは5勝もしながら(メジャー通算8勝)、全米プロでは栄冠を手にすることができなかったトム・ワトソン(アメリカ)らもそう。これだけそうそうたる面々、偉大なるレジェンドたちでも果たせなかったのだから、キャリア・グランドスラム達成がどれだけ難しいことなのか、改めてわかるというものだ。

 そして現在、キャリア・グランドスラム達成目前のツアープレーヤーは、スピースを含めて、フィル・ミケルソン(47歳/アメリカ)、ロリー・マキロイ(28歳/北アイルランド)と3人いる。

 47歳となったミケルソンは、1992年のプロ転向以来、実力がありながらメジャーでは勝てず、そもそも「無冠の帝王」として有名だった。それが、2004年のマスターズで初のメジャー優勝を飾って汚名を返上すると、2005年には全米プロを制覇。以降、2006年、2010年にもマスターズを制したあと、2013年、43歳で全英オープンを勝ってキャリア・グランドスラムに王手をかけた。

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