【木村和久連載】猛暑も嫌なヤツも、都合よく解釈すればゴルフは楽しい (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 あと、滅多にないのですが、人間関係が険悪になったりするときがありますよね。なかなかオーケーしないとか、打つときに後方線上に立たれて気になる、あるいはパットのライン上の先に仁王立ちして目障りとか。はたまた、余計なアドバイスをされたり、カンに障るようなことを言われたり......。

 ゴルフはメンタルなスポーツですから、そんなちょっとしたことで崩れてしまいます。その結果、同伴者に対する嫌悪感が生まれてしまうのですが、そういうときは政権にいじめられて、出会い系バーに足繁く通った前川さんを思い出しましょう。

 世の中には、貧困に苦しむ人がいっぱいいるじゃないですか。我々はゴルフができるだけでも幸せ、と思えばいいのです。

 そして、我々がいつも直面している"大叩き問題"。これも、気の持ちようでいかようにもなります。

「叩く」というのは、個々によってそのスコアは違ってきますが、自分の平均スコアよりも10以上もオーバーしてしまうと、どんよりした気分となり、パニック寸前ですよね。

 そういうときは、奮起しようなどと思わずに、むしろ「これも定め」と、己の運命を受け入れたほうがいいと思います。

 心安らかに、石川啄木の歌でももじってみてはいかがでしょうか。

「打てども、打てども、我がスコアよくならざり、じっと手を見る」

 なんかグッときませんか。続いてはこちら。

「東海の名門倶楽部の白砂に、我泣き濡れて、球と戯むる」

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