【木村和久連載】タイガー・ウッズ逮捕
に思う、飛距離志向にはご用心

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 もし、ゴルフを始めてまだ1年ぐらいで、毎回飛距離がアップして「自分の限界がまだ見えません」とかね、そういう方は一度限界まで試されても結構。翻(ひるがえ)って、ゴルフを2、3年以上やっている方は、もはや自らの最大飛距離の限界を悟っているでしょうから、自分の限られた飛距離で、いかにスコアメイクするか、そちらに関心が移っていいかと思います。

 よく雑誌で、「長年の飛ばない悩みが、このドリルで一気に解決しました!」とか、「目からウロコ! 飛距離に開眼し、プラス30ヤードも飛ぶようになった。なんで今まで気づかなかったんだ~」とかね、いろいろな煽りコメントが掲載されていますよね。

 そうした"煽り"に似た企画で、私もすでに何十回と、さまざまな"飛ばしの神様"とか"師匠"とか、"名人"に会って教えを請うてきています。仕事柄、そういう方々に会うチャンスがありますから。

 で、その結果、飛距離は伸びたのか?

 正直、ぜんぜん伸びていません。

 先生方は、別に嘘を言っているわけではないのです。でも、「はい、1時間のレッスンで驚くほど飛ぶようになったでしょ」的な現象は起きません。

 結局のところ、地道なトレーニングをしてエクササイズをこなし、先生方の理論を忠実に実践できるようになって、ようやく飛ぶのです。

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