宮里藍、悲願のメジャー制覇なるか。
「最後の戦い」がいよいよ始まる

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

「4日間を通して、冷静に回れたことはすごく自分でも評価できるんじゃないかなと思っています。私は、ずっとメンタルが主体となったプレーをしてきたので、そういう意味では、このプロ生活の中で学んだスキルというか、そういうものを全部使ってやれた4日間だったんじゃないかなと思います」

 そして、続ける。

「今までは、自分自身に対して『どこまで上にいけるのか』というような、自分にプレッシャーをかけることもたくさんあったんですけど、そういうプレッシャーではなく、"感謝"の気持ちでプレーするのって『こんなに楽しいんだ』っていうことを、今回感じることができた。もっとそこを重点的にやっておけばよかったなと思うくらい、すごいエネルギーをもらいました。

 ゴルフは失敗の連続なので、どうしてもネガティブになりやすい分、そこまで意識が回らなかったりするんですけど、まあでも今回、また改めて"感謝"の気持ちとか、自分にとってポジティブな気持ちがどれだけゴルフにつながるのかということを今、実感している。これは、残りのシーズンでもずっと続けていきたいなと思っています」

"感謝"の気持ちをモチベーションにして戦った成果を、そう口にした宮里藍。いよいよ、米女子ツアーでは残り4戦のメジャー大会に挑んでいく。そして、そのひとつ目となる全米女子プロ選手権(6月29日~7月2日/イリノイ州)がまもなく始まる。

 宮里藍は今、"感謝"の気持ちを新たなモチベーションとして、"修正能力""ショートゲーム"、そしてそれを支える"メンタル"が上向きの状態にある。日本中が注目する中、新たな伝説を刻むことができるのか、必見である。

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