宮里藍、悲願のメジャー制覇なるか。「最後の戦い」がいよいよ始まる (2ページ目)

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 宮里藍は、目標は「もちろん優勝を目指してやること」としながらも、この試合からは、これまで応援しサポートしてくれたファンやスポンサーなどに向ける"感謝"の気持ちをモチベーションとして戦うと、彼女らしい答え方をした。

 続いて、現役プレーヤーとして戦うのが残り数試合というカウントダウンが始まった状況にあって、「淡々と自分のペースで、目の前の一打に集中する」という普段から自らに課しているプレースタイルを貫けるのか、と聞いた。それに対してはこう語った。

「今さら大きなことはできないですし、自分のゲームを14年間積み上げてきて、それの集大成だと思うで、自信を持ってやりたい。どれだけできるのかが試されていると思う」

 初日、宮里藍は2アンダー、22位タイという滑り出しだった。そして、ラウンド後、こうコメントした。

「どこで気持ちが切れるのか、最後まで続くのか、やってみないとわからないです。逆に、新しい経験を楽しんでいるので、今後の自分の残りの人生に、こういう経験が生かされる場面があればいいな、と思ってプレーしている。新しいことを恐れずにやれているのは、いいことだと思います」

 難関は2日目だった。"感謝"の気持ちをモチベーションにして戦うことを決めたのだから、宮里藍は「予選カットで終わるわけにはいかない」という気持ちが強かったはずである。しかしながら、その予選カットの危機に直面。最悪のケースが16番のボギーで現実味を増してしまったのだ。

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