【木村和久連載】高級ゴルフ倶楽部でやらかす「ビジターあるある」 (5ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 そうこうしていると、まもなくスタート時間。ズボンの左右のポケットを膨らませながら、1番ティーへと向かいます。そこでは、若いキャディーさんが待っていて、うやうやしく挨拶してきます。

「おはようございます、○○様」

 そんな挨拶にもドギマギしてしまいます。「『様』なんて呼ばれたのは、どこぞの高級風俗に行って以来だよ。なんか、緊張するなぁ」ってね。

 ほどなくして、ビジター4人でティーショット。無事に終わって、じゃあセカンドショット地点に移動しようと、カートに乗り込みます。

「さあ、キャディーさんも僕の膝の上でいいから、カートに乗ってぇ」なんて、つまらないギャグをのたまいます。それでもキャディーさんは、嫌な顔も見せずににっこり。人間ができています。

 そうして、「お客さま、キャディーはカートには乗れないのですよ~」と言われて驚きます。緊急時以外、キャディーさんは歩きなんだそうです。

「さすがは高級倶楽部」と思いつつも、「いや、個人的にはできればカートの隣に乗せたかったなぁ」っていうのが本音です。

 まあ、それは納得。でもそれだと"サービス"過剰ですもんね。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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