【木村和久連載】アップダウンのあるコースは、お好きですか? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ただし、アップダウンの話となると、年配の方は異口同音に「平らなほうがいい」と言うのです。これは、若いときにつらい思いをしたからに他なりません。

 ゴルフを覚えたてのとき、お金がないものだから、山奥の辺鄙(へんぴ)なコースに連れていかれて、しかも乗用カートがまだ普及しておらず、えっちらおっちら山歩きをさせられたんですね。ゆえに、平らなところでボールを打った記憶がない。いつも体を斜めにして打っていて、その結果、叩いてばっかり。だから、平面コース至上主義者になってしまったのです。

 年配の方にとっては、やはり平らなコースがいいんですよね... 年配の方にとっては、やはり平らなコースがいいんですよね... でも、乗用カート化がこれだけ進むと、アップダウンのあるコースも何ら苦労せずにラウンドできます。しかも、なかなか魅力的ですよね。

 アップダウンというだけあって、たいがいは上りの分だけ、下りもあります。豪快な打ち降ろしホールなどに出くわすと、普段よりボールが飛んだ気がして、実に気持ちがいいものです。アップダウンコースもいいかなって思えてきます。

 世界的に見ても、例えばマスターズが開催されるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは、見た目よりアップダウンがあるコースとして有名です。テレビ画面を通して見ても、最終18番のグリーンに向かっていく上りは、えぇ~って感じですよね。

 高低差は、コースを面白くさせる"スパイス"として必要なアイテムなのです。

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