ド派手な装いと豪快なプレー。ジョン・デーリーが13年ぶりに大暴れ (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 同ホールのフェアウェーには、昨年9月に亡くなったアーノルド・パーマーを偲んでトレードマークの"傘"のロゴがペイントされていた。デーリーはそこまで来て足を止めると、ひざまずいてキッスを送った。瞬間、コースは大歓声に包まれた。

 結局、2オンしたデーリーは3パットのボギー。それでも、同組のペリーもバーディーパットを沈めることができず、デーリーは1打差で逃げ切った。

 ホールアウト後、エステバン・トレド(54歳/メキシコ)らツアー仲間からシャンパンシャワーを浴びせられたデーリー。久しぶりの美酒を大いに味わって、喜びを噛みしめていた。

「最後は3連続ボギーと、ちょっと格好の悪い終わり方になってしまったけれども、勝利は勝利。(シニアツアーで)こんなに早く勝てるとは思っていなかったよ」

 昨年のこの大会がPGAツアー・チャンピオンズのデビュー戦だった。シニアデビューしてからちょうど1年、デーリーは見事栄冠を手にしたのだ。

 ただ、本人は「こんなに早く」と語ったが、周囲はもっと早いうちからの活躍を期待していた。そうした状況にあって、デビュー以来、ここまでの最高位は昨年7月のディックススポーティンググッズ・オープンの11位。今大会が22試合目の出場だった。彼を取り巻く関係者をはじめ、メディアやファンにとっては、「やっと」という思いのほうが強いかもしれない。

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