【木村和久連載】アマに飛ぶドライバーを。ゴルフ総本山の規定に物申す (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 プロギアは、非常に優秀で革新的なメーカーという評判があります。自分も『ZOOM』時代からプロギアのクラブを使用しています。

 最近の革新的な製品と言えば、ルール不適合、すなわち高反発クラブの販売ではないでしょうか。

 しかしこれは、R&Aから見れば、反発係数を無視した暴挙とも取れますよね。江戸時代なら、シーボルトが日本地図を海外に持ち出すぐらいの重大な規約違反になる、そう見えたかもです。

 実際、その高反発クラブを試打しましたが、従来品よりも平均で10ヤード弱飛んだ、というデータが出ました。R&Aからすれば、いくらアマチュアゴルファー向けの販売とはいえ、面白くないでしょう。「堂々とルール不適合クラブを売るって、ケンカ売ってんのか!?」ってね。

 加えて、そのドライバーのキャッチコピーが「ギリギリの反発係数」だし。そんなところにも、カチンときたのかもしれません。

 そういう出来事を踏まえると、トッププロと"飛ばない"アマチュアが同じ規定のドライバーを打つことに対しての、違和感はありますよね。

 だいたい、トッププロが使用するドライバーは、市販品とはまったく違う特別製ですからね。人間が振り回すものとは到底思えません。以前、御殿場にタイガー・ウッズ(41歳/アメリカ)とデビッド・デュバル(45歳/アメリカ)が来たとき、彼らが使うクラブに触れてみましたが、まるで斧のようでしたよ。

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