2017.04.16

「無冠の王者」ガルシアのマスターズ
優勝から松山英樹が学ぶべきこと

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 生来、気が短く、感情を抑えられない性格のため、コース内外でトラブルを引き起こした。ルール裁定が気に入らなかったりして、競技委員と揉めることも頻繁にあった。

 2002年、ニューヨーク郊外のベスページ・ブラックで開催された全米オープンでは、悪天候のもとでのプレーに嫌気がさして、「タイガーがプレーしていたら、中断になったはずだ」と大会主催者を批判。騒々しいニューヨークのファンから、大きな野次を飛ばされたこともあった。

 以来、ツアーの行く先々でブーイングにあって、アメリカでは完全に”ヒール”扱いになってしまった。少年のように輝いていた笑みが消え、苛立ちの表情が目立ったのもこの頃だ。

 そうした中、メジャータイトルを何度も逃した。

 2007年全英オープンでは、3日目まで首位を走りながら、パドレイグ・ハリントン(45歳/アイルランド)とのプレーオフで敗れて2位。2008年の全米プロも、再びハリントンに優勝を奪われ、2位に終わった。

 こうなると、いつしか”メジャー無冠のベストプレーヤー”とまで呼ばれるようになった。しかしそんな皮肉(?)も、今のガルシアには関係なかった。

「無冠でもいい。少なくとも”ベストプレーヤー”と呼ばれているんだからね(笑)。そう、今や(自分は)すべてを受け入れるようになったんだ」