マキロイ、デイ、松山が語る、タイガー・ウッズのマスターズ初優勝 (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 だが、ウッズが遂げた、本当の意味での"記録"はそれらの数字ではない。初めて"アフリカン・アメリカン"が頂点に立ったことだ。18番グリーン上で、父のアール・ウッズ氏と肩を抱き合って涙した姿は、今なお世界中の人々の脳裏に焼きついていることだろう。

「昨夜、父から『明日は、おまえの人生で最も大変な一日になるだろう』と言われた。そして、父は正しかった」

 優勝を決めたあと、ウッズは独走することがどれほど大変だったかを語った。そして、こんな話もした。

「時が経てば、必ずたくさんのことが変わる。僕の時代では、おそらく子どもたちが『ゴルフは"クール"なスポーツだ』と言うようになる。そしてきっと、もっとたくさんの子どもたちがプレーする時代がくる」

 ウッズが言ったことも正しかった。多くの"タイガー・キッズ"が、今のゴルフ界をリードするトッププレーヤーとなった。

 ロリー・マキロイ(27歳/北アイルランド)もそのひとりである。

「当時7歳だった僕は、ウッズがマスターズを優勝したときのビデオを、何度も何度も見ていたんだ。あの日(ウッズが)何を着ていたか、どんなショットをどこに打ったか、すべて言うことができるよ。それは、僕の友だちもみんな一緒さ」

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