オフの下半身強化でショット不振に。
宮里藍、メジャーで復調なるか

  • 武川玲子●取材・文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Getty Images

 逆に、今季はシーズン当初から、ショットの不振に悩まされていた。その結果、自身の今季初戦となる2月のホンダ・タイランドから、ここまで芳しい成績を残せていない。

 原因は、オフのトレーニングで下半身を強化したことにあった。宮里が言う。

「体が強化された分、スイングのテンポを上げて打ったほうが、タイミングが合いそうな感じだったので、(テンポを)速めて打つようにしたんですね。ところが、まったくタイミングが合わなくなってしまって......。それで、タイでも、その翌週に出場した日本ツアーのダイキンオーキッドレディスでも、あまりにショットがひどくて、ぜんぜんゴルフになりませんでした」

 ショット不振の原因がわかってからは、まずはスイングのリズムを一定にすることに重点を置いてきた。そして今、ようやく自分のスイングを取り戻し始めている。そうなると、下半身がどっしりとした分、安定感が増して、ショットの精度は一段と高まった。

 男子ツアーと同じく、米女子ツアーでも、昨今は"パワーゴルフ"の戦いとなってきた感は否めない。アリヤ・ジュタヌガーン(21歳/タイ)、レキシー・トンプソン(22歳/アメリカ)などは、平均260ヤードを飛ばすロングヒッターだ。そうした面々がメジャー大会をはじめ、ツアー全体で猛威をふるっていることは間違いない。

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