「早く試合がしたい」。地獄を見たエリート比嘉真美子が、完全復活へ (4ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 昨季の後半戦からは、ショットの安定感を取り戻し、自信を持ってドライバーを振れるようになっていた。その自信が、試合の流れもよくしていった。そのことを再確認した彼女の声は今、昨季の開幕前とは明らかに違う。

「このオフは、地元の沖縄でトレーニングやラウンドをこなしてきました。体のキレがいいですし、こんなに調子のいいオフは(プロになって)初めてかもしれません。昨年は不安を抱えていたドライバーも、今ではスッと振れていますし、自分のやりたいスイングができています。試合が待ち遠しいです」

 昨シーズンをいい形で終えて、比嘉のメンタルは間違いなくいい方向に向いている。昨季に続いて、湯原信光や大堀裕次郎ら男子プロとのタイ合宿にも参加。そこでも充実した日々を過ごせたようだ。

「男子プロとの練習は、すごくいい刺激になります。そして、今は本当に充実していて、とにかく早く試合がしたいんです。昨季の最終戦が終わったあとから、ずっといい状態をキープしていますし、いいイメージもありますから。もちろん、ショットに不安がないと言ったらウソになりますが、今はこれから1年間、安定したゴルフができると信じています。技術レベルも上がり、今までゴルフしてきた中で、一番いい状態です」

 比嘉は「早く試合がしたい」と何度も言った。それだけの"自信"があるのだろう。

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