まだまだ勝つ松山英樹。あとはそれが「マスターズ」にハマるかどうか (4ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko
  • text by Sportiva

「(今季の松山は)いろいろな意味で全体のレベルが上がった、というのがまずひとつ。それから、ものすごく自信を持っている。それが大きい。これまでの松山は、技術があっても、なかなか自らのゴルフに対して自信というか、確信が持てていなかった。それが今は、自分のゴルフ、その日のゴルフ、あるいはその週のゴルフに対して、どういうふうにやれば、どれぐらいの結果になるのか、ある程度読めている。つまり、自分のゴルフがわかっているから、マネジメントをしやすくなっている。

 要するに、自分のゴルフを俯瞰して見ることができている。そのうえで、プレーしている自分と、俯瞰して見ている自分とのギャップがどんどんなくなってきている。それは技術がなければできないことだけど、松山にはそれだけの技術があって、自らのプレーのイメージと現実がうまくマッチングしている。

 また、自らを俯瞰して見られることによって、ミスに対しても、今や予想外のミスというのがほとんどなくなっている。"許せるミス"というのか、松山はあらゆるプレーにおいて自らのイメージがきちんとできたうえで、例えばミスをした場合はこうなる、というのがわかっている。だから、小さいケガで済むし、ミスしたあとのリカバリーもしっかりできる。おかげで、自らが思い描いていた試合全体の流れが大きく変わることがなく、そうやって試合が読めるから、それが結果につながっているのだと思う」

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