「ありえないほど真っ直ぐ飛ぶ」。石川遼、今年初戦でドライバーに快音 (3ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

◆アイアンショット
 もうひとつ、石川が課題として取り組んでいたアイアンショットでも、多大な成果が見られた。石川自身、かなりの手応えを感じている。

「他の選手に比べても、ボールが落ちて止まるまでが短く感じた。アイアンのスピン量が増えて、グリーンの止まりがよくなった。シビアなピンポジに対しても、ソフトに上から落とすことができた」

 このショットこそ、距離が長く、グリーンが硬くて厳しいセッティングの米ツアーで必要とされるもの。それをモノにできたのは大きい。

 象徴的なショットは、最終日に見られた。6番パー3、ピンまでの距離は230ヤード。グリーン右には大きな池があって、右エッジから5mのところにカップが切られた、非常にタフなホールだった。

 そこで石川が見せたのは、3番アイアンでの完璧なショットだった。ピン左からフェードがかかって、右3mへ見事にオン。石川は「あれは、もう2~3m左に打ち出したかった。まだ昔のドローの名残が出てしまう」と、まずは反省の弁を口にしたが、許容範囲の結果を出したショットには好感触を得ていた。

◆体のケア
 昨季の2月、腰の痛みを訴えて米ツアーの戦列から離れた石川は、今季は公傷制度が認められて戦っている。

 心配されるのは、体のケアである。完全に休んで治療に専念した結果、今は痛みもなく、完治した状態で戦っているが、戦列を離れた当初、石川はバックスイングさえできなかった。再発の恐れを考えれば、石川自身、ケアについて神経質になるのは当然だろう。

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