米ツアーの狭き門に挑む18歳・畑岡奈紗に現地メディアも熱視線 (3ページ目)

  • 武川玲子●文 text by Takekawa Reiko
  • photo by Kyodo News

 では、畑岡は今季、ずっとこの立場(カテゴリー12番目の優先順位)でいなければいけないのか。実は、そうではない。米女子ツアーでは「シャッフル」あるいは「リランキング」と呼ばれる優先順位の入れ替えがシーズン中に何度かある。

 今季の1回目は、4月末に開催されるテキサス・シュートアウト(4月27日~4月30日/テキサス州)のあとに行なわれる。そこまでに獲得した賞金が80位以内に入っていれば、「今季の賞金ランキング80位以内」という8番目のカテゴリーへとジャンプアップすることができる。

 逆に言えば、それまでに確実に賞金を得ていないと、試合に出場できない可能性がさらに増す。畑岡にとっては、序盤戦の戦いはかなり重要なポイントとなる。

 開幕戦のピュアシルク・バハマに続いて、オーストラリアで開催される第2戦のオーストラリア女子オープン(2月16日~19日)もおそらく出場できる見込み。畑岡としては、この2試合で確実に賞金を積み重ねて、次のステップへと進んでいきたいところだ。

 さて、この1月に18歳になったばかりの畑岡。アメリカでは、彼女のことはどんなふうにとらえられているのだろうか。アメリカのゴルフ雑誌の記者はこう語る。

「畑岡は(アメリカでは)無名だが、最終予選会で彼女のプレーは見たよ。体は大きくないが、非常に力強いショットを打っていたのが印象的だった。その飛距離は、この米ツアーで戦うには十分。あとは、小技を磨けば、上位で戦えるだろう。

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